百鬼夜行と暴走族 弍


十六夜さんはあの綺麗な微笑みを浮かべて



「知らないひとたちが私を疑うことは何にもないけど、みんなが疑うのはちょっと寂しいよ、でもみんなは信じてくれてるでしょ?」



「たくさんの知らないひとたちに信じられるより、みんなに信じてもらえる方がすごく嬉しい」



たんたんと言い切った



「「「っ!!」」」



たぶんこの場にいるみんな息を呑んだだろう


その言葉とあの微笑みに...



それは川上も同じようだった




顔が赤くなってるし...陰陽師がそれでいいのかな





「と、とりあえず今日は勘弁してやるよ!」


と屋上から慌てて出て行った




「逃げやがったな」


十夜は苦笑いしながら呟いた




< 28 / 393 >

この作品をシェア

pagetop