百鬼夜行と暴走族 弍
みんなの表情を確認すると十六夜さんは話し始めた
「最近、何者かに土地神が殺されてるの。」
すかさず涼が遮る
「神様なのにですか?」
"土地神様はその場所にいることだけで安寧を保ってくださって、存在しているだけで力を発揮してくださるの
だけど妖怪や人間が攻撃してきてもそれに対抗するだけの力はないのよ。言い換えれば弱い神様だから
私が急いで飛んでいったのをみんな見たと思うんだけど、そのときある池の土地神様にいわれてね
仲間が行方不明だって、殺されてるって知ったのは最近なんだけど
だから私はこれ以上、土地神様が狙われないように先回りして匿ってるの
だからさっきの子が言ってたでしょ?
私が現れたそこの土地神様は居なくなるって...
当然よね、その土地神様を匿うために攫ってるんだから"
「そうだったんですか...」
「でも誰なんですかね?」