百鬼夜行と暴走族 弍
だんだんと手が冷たくなって息を吹きかけていると天堂が両手を包み込んだ
「…冷てぇな」
呟いて十六夜の手に天堂も息を吹きかけて手を繋いだ
十六夜はどきりとしたが何も言わずに本家まで雪が積もった道を急いだ
「ここか?」
「はい」
目の前には塀に囲まれている大きな家がそびえ立っていて静かだった
「こんな大きい家に一人か?」
「いえ......たくさん」
「お前さん、何者じゃ?会ったときから普通の妖怪ではないと分かってたが...」
「…」
「上、か…」
目を丸くして驚いたがすぐに普段通りに戻った