百鬼夜行と暴走族 弍


「そうかい、ワシもなんだがな」


苦笑い気味の天堂に今度は十六夜が驚く番だった


「天堂さんもですか?」


「おう、お前さんは何故じゃ?」


十六夜は素直な気持ちを答えた


「勢力とかあまり…興味もないんですけど私を慕ってついてきてくれる、というより一緒に居てくれるんです。私が一緒に居たいんです......」



「......そうかい、」


さすがだな、と頷いた天堂に十六夜は微笑んで頭を下げた



「あの、ありがとうございました」


「明日来るからな」


「え、ここにですか?」


「家も分かったし、さっき伝えたろ」


あ、十六夜は思い出した。困惑する十六夜に天堂はからっと笑って十六夜の頭をぽんぽん叩いた



「遠慮はせん、とも言った。これで堂々と夜這いできるな」


「夜這いって......」


恥ずかしそうな表情一つせずに言いきった天堂に苦笑い




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