百鬼夜行と暴走族 弍


「何ですとぉぉぉ!」



畳でのたうち回りながら発狂し百鬼たちが顔をしかめる



十六夜は天堂と同じく、求婚されることがしばしばあったが全て断ってきた。朔のこともあるしまだ早い。それに心が傾かなかった



「俺は、別に敵とかそういうのはあまりないんで十六夜様の判断に任せます」


「俺もです。夫婦になるんですか?」



「まだ、夫婦までは......でも優しい方なのよ」




「なら、よかったじゃないですか」



気の早い十史郎に苦笑いした十六夜を見て安心した翔炎。別に駄目という訳では無いが味方では無いため、一応敵という括りになり少し警戒していることは事実



立ち上がったがまだ発狂気味の十夜に十史郎は肩に手を置いてやにやしながら意見を聞く



「どうなんだ?」



< 313 / 393 >

この作品をシェア

pagetop