百鬼夜行と暴走族 弍


「最近、よく出掛けていきますね」

「何してるんですか?」

「惚れた女でもいるんですか?」


「おぅ、いるぜ」




本気半分、冗談半分で聞いた前鬼は何とでもないという風に軽く答えた天堂に面食らった



それは神楽だけでなく近くにいた百鬼全員だ



「へぇ、」

「誰なんです!?」

「本当にですか!?」



皆はびっくりしていた


天堂は女に絶大な人気があるが、一切女とは関係を持たずずっと一人


硬派……だからこそ人気があるのだ


男のなかの男、という表現が当てはまる

 
近くにいた女の妖怪はびっくりしてまだ見えぬ女の影に嫉妬してた



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