百鬼夜行と暴走族 弍
「…はい」
不安そうな顔で見上げた十六夜の頬に口づけた
「……焦らなくていい…ゆっくり決めていけばいいからな」
最後に頭を撫でてじゃあな、と背を向けて行ってしまった天堂だが…十六夜は熱くなった頬を押さえていた
「朔、初めてだよ…頬だけど」
頬を染めて微笑んだ十六夜は未だどきどきする胸に両手を添えた
「決心はまだつかないけど、もし…もし決断した時は…その時は喜んでくれるかな?」
そう言いながら立ち上がると冬なのに少しだけ温かい風がさぁっと吹いた
「ありがとう…」
十六夜は目を細めて墓を見つめてその温かい風に包まれ来た道を戻った