百鬼夜行と暴走族 弍
十六夜を抱き上げ自室まで行き障子を閉めた
百鬼たちは騒ぎ立てているため二人が居ないことに気づいていないだろう
二人とも生まれたままの姿で横たわっていた
枕元の灯篭が橙色の火を灯し、二人の影を淡く照らしている
どきどきする
十六夜は胸の前で手を握っていた
天堂はそれを優しく解き、指を絡ませて布団に縫い付ける
「大丈夫じゃ」
柔らかな微笑みと優しい声に諭され信じて頷いた
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