百鬼夜行と暴走族 弍



「言ったろ?すぐ駆けつけるってな」


「ありがとう」


いつも身を案じてくれる天堂が大好きで、愛しくて、大切…そんな想いを込めて額を天堂の胸にこつんとつけた


十六夜の頭を撫でる。頭に頬を寄せたり唇を落としたりして、十六夜も顔をあげて頬にちゅっと口づけたりいちゃいちゃしている。そんな二人を何歩も遠退いた所から観察していた



「ケッ」


「あの二人はいつもあぁなのかえ?」


「あぁ、他人の目なんか気にしねぇよ。天堂はな」


「ほほほ、"恋は盲目"とはよく言ったもの。本当にその通りじゃ」



あの二人の場合、"恋"より"愛"……か





< 375 / 393 >

この作品をシェア

pagetop