百鬼夜行と暴走族 弍



背後から近付いて行くと弟子入り志願者たちは顔をぱっと輝かせた。弟子入り志願者の胸ぐらを掴んでいた腕をぐいっと引き寄せて足に軽く足を引っ掛けると呆気なく転んだ



「獅蛇さ~んっ、来てくれた!」


喜ぶ声を背中で聞きながら男たちと対峙する。男たちは獅蛇に向かってくるがさっきの要領で倒されていく



獅蛇の強さに勝てる気がしなくなった男たちは話も聞かずに逃げて行った




「ありがとうございました!」



弟子入り志願者3人は獅蛇の所に走りよってきて満面の笑みで頭を下げた。獅蛇は何も言わずに考えていた


どうせあっちが何かしらやらかして、こいつらの態度に火がついて騒ぎになったんだろう



「…」


「獅蛇さん、どうかしたんスか?」



考えていて頭を上げたのが分からなかった獅蛇はずっと見ていたが声をかけられて我に返った



「獅蛇さんっ、今日こそは!」


「お願いします!」


「譲れないっスよ!」



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