百鬼夜行と暴走族 弍
「んー、退屈で仕方なかったのぅ。十六夜よ、また相手をしてくれぬか?」
「......」
「分かるぞ…そなたまた大切なものが増えたのだな」
「...ええ」
「懲りぬのぅ、妾がまた奪おうぞ」
「っ!」
それから十六夜さんの会話は聞こえない
何を話してるんだろう……会話が聞こえて嫌なこと話してたら不安になるけど聞こえないともっと不安になる…
大丈夫かな、早く来て一緒に帰ろうよ…
「大蛇、皆を無事に本家まで!」
そんな願いも虚しく十六夜さんの大きい声が聞こえたと共に背中に乗せられて大蛇は舞い上がった