百鬼夜行と暴走族 弍
「ねえ、十六夜さん。肩大丈夫なの?」
「んん、もう大丈夫だよ?ありがとう」
少し着流しをグイッと下げて肩を見せてくれた
傷は塞がってるし、血色はいいけどうっすらと傷痕が残ってる
「それは良かったけどでも綺麗には消えないの?」
俺の質問に十六夜さんは苦笑いを浮かべて
「完全には難しいけどね、いいのよ。戦うのに支障がなければ」
すると優希は
「女性なのに......」
「仕方ないのよ、身体に傷をつけたくないから、女だからって戦うのを躊躇ったら何も出来ない…百鬼夜行の足手まといになりたくない」
優希の困惑した声に十六夜さんは割りきったように笑った