百鬼夜行と暴走族 弍



「ねえ、十六夜さん。肩大丈夫なの?」


「んん、もう大丈夫だよ?ありがとう」


少し着流しをグイッと下げて肩を見せてくれた



傷は塞がってるし、血色はいいけどうっすらと傷痕が残ってる



「それは良かったけどでも綺麗には消えないの?」


俺の質問に十六夜さんは苦笑いを浮かべて



「完全には難しいけどね、いいのよ。戦うのに支障がなければ」



すると優希は


「女性なのに......」



「仕方ないのよ、身体に傷をつけたくないから、女だからって戦うのを躊躇ったら何も出来ない…百鬼夜行の足手まといになりたくない」


優希の困惑した声に十六夜さんは割りきったように笑った









< 59 / 393 >

この作品をシェア

pagetop