百鬼夜行と暴走族 弍
璢美苓
十六夜はあのとき、久しぶりに璢美苓と対峙し琉威たちを逃がしたあと言われたのだ
「そなたとの決着をつけたい、あの場所での。まあ、そなたは昔刺されて妖力が落ちてしまっているのでな、妾に勝てぬとは思うぞ」
十六夜が黙っているのをいいことに
「そなたが白夜叉に堕ちてしまえば、別の話だがな」
と口端をあげる
「............」
何も言えない
十六夜とて好きで白夜叉になったわけではないため、もうならないと誓っているほどだ
そんな恐ろしい姿になりたくないし、醜い姿を晒したくない
だからこの話をお開きにする
「ひと月後ね、分かりました」