百鬼夜行と暴走族 弍
十六夜は白夜叉になったが心、自分を見失わない
ただ強さだけが桁違いになる
追い詰められ白夜叉になった
頭に傷を負ったのか額から片目を通り顎まで血が滴り落ちている
また下腿に刀を刺されてそのまま
肩の傷は塞がっていたのにまた傷を受けて傷ができてしまっている
いうなれば全身血塗れ
琉威たちが映像を見ているとも知らずに
刀を一振りで百の敵をなぎ倒すのはまさしく昔から伝説と言われている姿
琉威たちの心のなかには恐ろしいという思いと、何故か綺麗という気持ちが生まれていたのだ
「白夜叉に堕ちたか!妾の出る幕だ、皆下がれ」
と璢美苓は白夜叉になるときを待っていたのだ
璢美苓が枝を振ろうとすると
「おいおい」
と低い、だが女の声が聞こえた