百鬼夜行と暴走族 弍


とりあえず帰ろう、と思い璢美苓を抱えあげるが獅蛇だけで二人は無理だ



十六夜も傷を負っているため、帰るのは難しい




「お前ら!そこまでだ!」


どうするな、と考えを巡らせていると頭上から声が聞こえ、三人が上を見ると川上が式の鳥に乗って下りてきた



「おっ!いいところに来んじゃないの」


ニヤリと笑った獅蛇に川上はびくっとしながらも術の態勢を整える



「ヒッ、おおお前らそこまでだ!」


「さっき聞いたよ。つうか、この状況みて分かれよ。察しろよ」


は、と考えていると川上は分かったようだ



「終わったのか…?」


「そういうこった、一足遅かったな。そういうわけでこいつら運んでくれ、ついでにアタシもな」


「は!?嫌だ――」


ガンッ


―――


「何で俺が妖怪の言いなりに...しかも百鬼夜行の本家に」



ぶつぶつ言っている川上の頭にはたんこぶが……

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