百鬼夜行と暴走族 弍
途中、琉威や十夜たちと会ったため部屋へ一緒に入り眠っている十六夜を布団に寝かせ、皆一息ついた
「総大将、十六夜様の容態は」
十夜の不安そうな声に天堂は笑って返す
「おう、大丈夫じゃ。疲れたから眠っておるだけじゃろう、心配ねぇよ」
「そうですか、よかった。妖力は......」
十夜が心配しているのは何よりも十六夜の容態、そして妖力
12年前の一件で妖力が流れてしまったが衰えたように感じさせなかった強さだった
しかし十夜は心配で堪らない
百鬼は十六夜を信頼しているが最も信頼しているのは十夜
「今回は血だけで、妖力は流れてねぇからそんなに心配するなよ」
十夜の心配をかき消すようなしっかりした声