百鬼夜行と暴走族 弍
side琉威
――春。
桜が咲き誇る季節。そして12年、いや13年前に十六夜さんと出逢った大好きで、大切な季節
「おはよ、十六夜さん!」
「おはよう、皆」
あれから少し経って動けるようになった十六夜さんは着流しじゃなくて普通の着物を着ていた
「着流しじゃないの?」
「…うん、もう全部終わったから活動するのは終わりにしようと思って」
「…ずっと屋敷に居るってこと?」
「うん」
やった!今までは百鬼夜行じゃなくても問題が起きれば出て行った十六夜さんだけど、もういいんだ。いつでも会える!
それにしても……いつも着流しだから、ほんとに綺麗だ。着流しも似合ってたけど今の方が女らしさ全開で儚い感じ
藤色の着物の裾には百合が描かれてる。白いけどうっすら黄色が混じっているのか淡い帯に薄い桃色の帯締めはこの季節を連想させて、よく似合ってるな
それから、経過は分からないけど十六夜さんだけじゃなく、百鬼夜行の皆も璢美苓と打ち解けたらしくよく話している
器がでかいと改めて思った
「って!駄目だよ!まだふらふらしてるじゃんか!」
動けるようになったけど心配でならない。だって現にふらふらしてるしあまり力が入ってないように見える
「そうですよ、十六夜さん!」
「また倒れる...」
優希と晴樹が十六夜さんを支えようと近くに走り寄る
「女神ぃ、倒れるなら俺に倒れてこい!」
「阿呆」
相変わらず変なことを言う涼の頭を叩く雷斗
――春。
桜が咲き誇る季節。そして12年、いや13年前に十六夜さんと出逢った大好きで、大切な季節
「おはよ、十六夜さん!」
「おはよう、皆」
あれから少し経って動けるようになった十六夜さんは着流しじゃなくて普通の着物を着ていた
「着流しじゃないの?」
「…うん、もう全部終わったから活動するのは終わりにしようと思って」
「…ずっと屋敷に居るってこと?」
「うん」
やった!今までは百鬼夜行じゃなくても問題が起きれば出て行った十六夜さんだけど、もういいんだ。いつでも会える!
それにしても……いつも着流しだから、ほんとに綺麗だ。着流しも似合ってたけど今の方が女らしさ全開で儚い感じ
藤色の着物の裾には百合が描かれてる。白いけどうっすら黄色が混じっているのか淡い帯に薄い桃色の帯締めはこの季節を連想させて、よく似合ってるな
それから、経過は分からないけど十六夜さんだけじゃなく、百鬼夜行の皆も璢美苓と打ち解けたらしくよく話している
器がでかいと改めて思った
「って!駄目だよ!まだふらふらしてるじゃんか!」
動けるようになったけど心配でならない。だって現にふらふらしてるしあまり力が入ってないように見える
「そうですよ、十六夜さん!」
「また倒れる...」
優希と晴樹が十六夜さんを支えようと近くに走り寄る
「女神ぃ、倒れるなら俺に倒れてこい!」
「阿呆」
相変わらず変なことを言う涼の頭を叩く雷斗