足枷な現実





「車いすの生活も悪くないぜ」


彼は以前のような元気と笑顔が
戻っていた。



あっけらかんとしている彼を見て
私は少し驚いた。




それが顔に出ていたのか


「何?泣いてるとでも思った?」


と冷やかしの口調で
ニヤニヤしながら私をみた。



『バーカ。心配して来てやったのに!』



「おっ!心配してくれるんだ。優しっ」



『もうおちょくるのはやめてよ』



「わりぃな(笑)」



そういうと彼はおどけて見せた。

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