暗闇の中
#003 鏡の世界
私も少し安心した。
私以外にも見える人がいた。
「シグレちゃんとちょっと話あるからコノハは少し出てってもらえる?」ッカッカッカ
私が黒板にそう書くと、
コノハは不思議そうに私を見てから、
静かに出て行った。
「あ、あの先輩話って?」
シグレちゃんも少し不思議そうに言う。
「突然で驚くと思うけど・・・」ッカッカ
そう黒板に書き、
シグレちゃんの表情を読むと、
なぜだかシグレちゃんの目が輝いている。
「せ、先輩なんですか?気になります!!」
私はあわてて黒板を見る。
えぇと。
「コノハは幽霊なんだ。」
そう書いてシグレちゃんを見る。
「はぃ?」
シグレちゃんは少し顔をひきつらせた。
「コノハは1年前に事故に逢って・・・」
シグレちゃんの顔は次第に青ざめ、
ストンと床にしりもちをついた。