君がいるから
「全然忘れらんね-」
俺が自嘲気味に笑って
みせると姉は反対に
寂しそうな顔をした
「…忘れなくてもいいよ
まだ、小夏のことが
好きなら……」
それだけいうと姉は
自分の部屋に戻っていった
「はあ…」
再び一人になった部屋は
凄く寂しくて、
とても悲しかった
「俺どんだけ一途なんだよ」
なんて言ってももう返ってくる声はなかった
…駄目だ、今日独り言
多すぎるだろ
きもいわ俺(笑)
隣の家を見ると明かりが
つき始めた
てことは俺ん家からも
もう帰ったのか…
そう思うとなぜか安心
する自分がいた
とりあえず今日はもう
考えるのはやめよう
じゃないといつまでも
動けない
「寝っかな」
写真をテ-ブルに置いて
ベッドに横になると
急に睡魔が襲ってきて
そのまま俺は眠りについた