俺の大好きなアイツ。
…ムカつく。
ちょっと、イジメてみようかな
面白そーだし。
「…男を本気にさせたら、どーなるか。
 知ってる?」
黒笑顔を見せる。
「へっ!?なになになに!?知らない!!」
ずんずんずん
そのまま桐谷に近づく
「じゃあ、やってみる?」
「いっ嫌…いいですっ!!!」
ドン
壁に押し付けた
そのまま耳元で
「…ほら…逃げてみろ」
とか言ってみた。
さっきの反抗的な態度とは逆に
目を潤ませている。
…ざまぁみろ。
「やっ…めて……」
んじゃ、フィナーレに……
俺はにやっと笑い、顔を近づける。
桐谷がキュッと目を閉じた瞬間
「…キスするとでも思った?」
とか言ってみる。
これが一番、恥ずかしいよな?
パチンッ
赤く顔を染めて目を潤ませた桐谷が
俺の頬を叩いた
「っ…最低っ!!!」
そのまま、屋上から出ていった。
…なんだよ、アイツ。
ムカつく
「ハハハッ!!!陸斗が振られた」
後ろから楽しそうな声がした。
振り返ってみると……
「…いつから居たんだよ」
ちょっと不機嫌な俺は言った。
「ん?最初から」
悪びれた様子もなく、風磨は言った。
「“っ…最低っ!!!”だってさ」
「…うるせぇ」
からかいにきたのかよ…
マジうぜぇ…
< 13 / 104 >

この作品をシェア

pagetop