俺の大好きなアイツ。
「てめぇら。それ、俺のもんだから。
 気安く話しかけないでくれるか。」
「ちっ……」
ソイツらは去っていった。
「…ありがと。私いつも、助けられて。
 お礼なんてしてないし。」
ん?
バックの中………おっお弁当!?
作ってきたのか?…コイツ。
そうなら、早く言えっつーの。
「んじゃ、お礼は、その弁当で」
「へっ!?見えてたの?」
「さっき、見た」
「っ…///」
「早くしろよ、お腹すいてんの」
「わわわわ分かったよ!」
恐る恐る、桐谷が出した弁当は…
卵焼きにタコさんウインナー、
それと、唐揚げ。
不恰好なおにぎりも。
「つっ作ってみたけど…マズいよ…?
 市販のお弁当の方がいいよね……」
泣きそうな顔して下を向く。
あーぁ。可愛い。
「俺はお前の作ったものが食いたい」
「でっでも…マズいんだよ!?」
「大事なのは見た目とか味とかじゃねぇ。
 俺のために作ってきてくれた、一所懸命 な心だ。」
「…ありがと///」
「おぅ」
何か俺、恥ずいこと言ったな。
うわ~ベタすぎる。
何やってんだ、俺は。
< 46 / 104 >

この作品をシェア

pagetop