俺の大好きなアイツ。

「てめぇら、何の用だ」
「えっ？何もないよぉ？」
「じゃあ、ここから立ち去れ」
せっかくのデートだっつーのに
何しやがるんだ。
「あ～っ！そこの女の子！何て名前？」
…調子悪くなったら、桐谷かよ。
性格悪いな。
「桐谷杏…です。」
「わぁ～!!!可愛いね！ハーフみたい」
「そんなことないです…」
明らかに怖がってる。
なんとかしねぇと。
「だから、邪魔だっつーの。俺はお前らに　用はない」
「ひどぉ～!!!じゃあ今度、私達とも、
　デートしてよぉ」
「……ムリ」
その瞬間、女子達が桐谷を睨んだ。
流石に俺でも気づく。
「コイツをイジメたり、嫌がらせしたら、
　てめぇらとは、口もきかねぇから」
すると、あからさまに“えー”
みたいな顔をして
「分かったよぉ。じゃあ明日ね！！」
といって逃げて行った。
…あ～　しつこい。