俺の大好きなアイツ。

俺はスクッと立ち上がり、
黒板の前に立った。
…簡単じゃねぇか。
俺を見くびんなっての。
カツカツカツ
軽快な音をたてて数式を書く
「先生。あってま•す•か?」
いやみったらしい顔で言ってやった。
すると、先生は
いかにも、チクショーみたいな顔をして、
「…せっ……正解だっ…」
と言った。
ざまぁみろ。
「キャーーッ！カッコイい□」
「さすが陸斗さま！」
同時に女の黄色い声も上がる。
…お前らに騒がれても……
嬉しくねぇし。
桐谷に言ってもらえるなら
いくらでも、やるけど。
て、俺。
アイツのことしか考えてねぇじゃん。
キーンコーンカーンコーン
俺が座った瞬間、チャイムが鳴った。
「風磨。…俺………」
「分かってる。行くんだろ？頑張れよ！」
「…サンキュ」
分かってたみたいだ。
俺の行動、読まれてる…苦笑;
よし！
まずは、声掛けからだ！