淫らな月
私は彼の部屋に木をつたって忍び込んだ
ベッドサイドのテーブルにミネラルウォーターが置いてあった。
私は持ってきた睡眠薬を入れた・・それは無味無臭のもの・・

私たち族長の一家は頭が良い。だから長い年月一族の長となっているのだろうが
父、兄とも研究者で色々な薬を研究し、世に出している・・製薬会社を通してだが・・この睡眠薬もそうだし狼族の強い精力を研究し、精力剤を作った・・
これらは私たちの一家の収入源になっている・・
私も将来は研究の方に進もうと思っている・・父の研究室なら目立たなく研究ができる・・一族の短命の研究をして、いつか克服したいと思っている
私だって発明している・・かつらがづれないようにする髪留めとか・・自分に関係したものばかりだが・・


私はまた窓から部屋を出てもといた家の屋根に座って彼を観察した。
彼が部屋に入ってきた・・
髪が濡れている・・お風呂から出たばかりなのだろう・・
濡れた髪をタオルで拭きながらさっきのミネラルウォーターを一口飲んだ・・
顔をしかめて匂いを嗅いだりしている・・
そんなはずはない・・気づかないはずなんだけど・・
彼は上半身裸でしなやかでしまった体で大人の体だった。
細い割に肩幅があってドキドキした・・
彼は上半身裸で下はボクサーパンツでそのままベッドに入った。
少しずつ近づいていった・・
規則正しい寝息が聞こえた・・
私は眠りが深くなる真夜中を待った・・
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