淫らな月
それから斉藤君と佐野さんは
私が知る限り学校では接触がなく
まだ付き合ってるかどうかは不明・・
セイが私のところに来るからか
彼女はセイにまとわりつかなくなった・・
興味ないと暗に言われたから
諦めたのかと思った
ーー何日かたった日ーー
4月29日予定ある?と聞かれた
その日は大地くんの誕生日で昭和の日で祝日・・
この前4人で行って楽しかったので
また行こうということにしていた・・
この前と違う遊園地だけど・・
「ごめん・・予定があるから・・」
「何?予定って」
「友達と遊びに行く約束してるから・・」
「それって高山さんだけ?
添島君も一緒でってこと?」
「そうだけど・・」
「それってダブルデートってこと?」
「そうだけど・・」
「本当?私たちも混ぜて・・」
「斉藤君と佐野さんをってこと?」
「そう・・」
横から斉藤君が「僕はほかに友達が
いるんだったら遠慮しとくよ」
「何言ってるの!さっき高山さんたちも
誘って遊ぼうって言ってたじゃない・・」
「ねえ・・お願い一緒に遊ぼうよ・」
なんか嫌だ・・私にまで上目遣いで・・
セイがいると断られそうだから
いない時にきたのかも
「友達に聞いてみないと・・」
「聞いてみて・・ねえ今すぐ聞いてみて」
美桜ちゃんや大地くんは断らないだろうなあ
優しいから・・
あ~やっぱり・・
美桜ちゃんに電話したら大地くんにも
聞いてくれて困ってたけど
いいよって言ってくれた
「どうだった?」ってきかれてから
「いいって」って答えたら
「やった~」って言って喜んでいた
なんか嫌な予感・・
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