淫らな月

私達は彼等の元に戻った…
しばらくして喫茶店の入口が開く音がした
「あっ…山口さん…」
入口が見えるところにいた美桜ちゃんがいった
セイが「山口さんこっち…」と呼んだ…
こっちを見た彼女が私を見て驚いた顔をした。
今、私は自分の髪を下ろしている…
ワインカラーの髪の派手な女の子…
そう思っているだろうなあ
かつらをとらなきゃよかったと思った
私達のところにきた彼女は
「こんにちは…」と彼女…居づらそう
私のせいのような気がして申し訳ない
大地くんが
「山口さん…空いてる席座って…」
彼女は空いている斉藤君の前で
美桜ちゃんの横の席に座った。
美桜ちゃんが
「ごめんね。山口さん、急に誘って」
山口さんは頭を横にブンブン振って
「ううん…篠崎さんに誘われてうれしかった
ありがとう…」て満面の笑み…可愛い…
セイが私の気持ちに気づいたのか
ふっと笑って
「山口さん、久しぶり。
僕のことは覚えてる？」
「もちろん、添島君の事は忘れられません」
「誤解されるようなことは言わないでよ」
彼女が知らない人もいるから自己紹介して…
と私に促す…