淫らな月
またガタガタと大きな音がした
「お前らここで何をしている」
怒鳴り声がした・・お兄さんの声
「族長・・どうしてここに・・」
男たちが怯えた声をあげる
お兄さんは3月、正式に委員会に承認されて
族長になったんだった
「妹がここに連れ込まれた
まさか…お前らの仕業か?」
「あの・・高校生が?族長の?」
「どこだ・・どこにいる?」
ふらふらとセイが入口に歩く
「誠一さん・・ここです・・
少し殴られ服を破かれてましたが
レイプされてなかったです・・」
ガタって音がした…
「セイト君…大丈夫か?」
「はい…僕は梅香のところに行きます…
一人には出来ない…傷ついてるから
慰めてあげないと…」
またふらふらと私のところにきて
髪を撫でたながら抱き締めてくれた…
熱がある彼が暖かくていつの間にか
意識を手放してしまった…
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