淫らな月
パーティの最中…
私は諒さんの元へ行った…
佐野さんのことを聞きたかったから
「今日はありがとうございました。」
私は彼に頭を下げながら挨拶をした
「梅香さん…この前は大変だったですね…
前からお会いしたいと思ってたんですが
誠一があっ…すみません。慣れなくて
…族長が梅香さんを隠して会わせてくれなかったもので…」
「それは私の容姿のせいだと思います。」
「俺はアイツの独占欲だと思ってました…
彼に取られてざまーみろと思ってたら
今度は妹を取られてしまいました…
結婚するとは思ってなかったので」
「妹?」「小夜は俺の妹です。」
ふっ…と笑った
「ごめんなさい…知りませんでした。」
「いえ…ところで何か俺に用でしょうか?
さっきから視線が痛いので…ハハハ
でも愛されてますね…梅香さんは
彼はあの日、意識を失っても
あなたを離そうとしなかった
未遂に終わって良かったです…
お陰で俺達は運ぶのが大変でしたけどね」
「ご迷惑をかけてすみませんでした。
佐野さんはどうなったんでしょうか?」
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