淫らな月
食卓は四人がけ…
台所に近いところに美桜ちゃん…その前に大地くん、美桜ちゃんの隣に私…
大地くんの隣に彼が座った…
彼は私の前に座ったということ…
始めは高校の話・・サーカー部の試合の話とか・・
部員の話とか・・私にはもちろんよくわからない話・・
でも彼が楽しかったのは分かる・・
アメリカでの生活は勉強や研究室でこもっててイマイチ面白くないのも・・
彼は飛び級で15歳で高校を卒業してもう大学2年生・・
スポーツ医学の勉強をしているそうだ・・
分かったこと・・彼は口が悪い・・
あの綺麗な顔で美桜ちゃんに毒舌とエッチなことを言う・・
美桜ちゃんがそれをどこまで理解できてるかは疑問だけど・・
微笑ましい3人・・そんな事を考えてると
「梅香ちゃんは何かスポーツするの?」
美桜ちゃんにいきなり振られた
「えっスポーツ?別に何もしてないよ・・」
「何か空手でもやってるのかなって・・
だって助けてくれたとき強かったじゃない」
「む・・むかしだけど・・」 
お兄さんに型だけ教えてもらった・・
護身用だと・・満月の夜は気をつけるように・・
小学生の頃だったけど・・優しい時もあった・・
「助けてもらったって?」彼が怪訝そうに美桜ちゃんに聞く
「一人で帰った時に襲われそうになって・・」
「美桜・・一人で帰ったらダメでしょ・・大地は何をやってたの?」
「部の用事で他の高校に出かけてていなかった・・俺がいけなかったんだ
駅のサ店でも待ってるように約束すればよかったんだ・・」
「そうだよ・・全く・・美桜は・・危機感がない」
いたくご立腹・・大事なんだな美桜ちゃんのこと・・
「で・・でも今はね・・梅香ちゃんが一緒にいてくれるから安心だよ」
「そうなんだ・・添島・・彼女がいるから俺も助かってる・・
俺一人じゃ・・大変だったし・・」
「そうなの?大ちゃん大変なの?私のこと」美桜ちゃんが少し涙ぐむ
可愛い・・
「大地くん、部長だからだよ・・放課後、部の用事が増えたからだよ
美桜ちゃんが大変ということじゃないよ・・そうだよね大地くん」

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