淫らな月
私はかつらを取った…
下に被ったネットも…
私の髪は今…肩まである…ボブで前髪も同じ長さ…
やはり前髪は長いほうがまとめやすいから…
それをいつもは真っ黒のストレートで背中まであるかつらで隠している…
三人がじっと私を見る…
美桜ちゃんが
「綺麗な色…」といってくれた…
私の髪はワインレッドに近い赤…
色は綺麗だけど…髪の色としては世界でも数パーセントしかいない…
アイルランドとかに少しいるそうだが
かつらを取ってそのままの私に彼が
「コンタクトは取らないの?」
やっぱり眼も赤いのに気がついてたのか・・
もう気持ちは決まった・・
私はバックからコンタクトのケースを取り出し
眼鏡を取ってカラーコンタクトをそのなかに入れた…
眼も同じ色…
美桜ちゃんはまた
「梅香ちゃん…素敵だよ…隠すことないのに」
と言ってくれた
「美桜ちゃんは優しいね…」
「俺もそう思う…」
と大地くんが言ってくれた…
「ね…言った通りでしょ…」と彼が言った
彼等の言葉通りに取ってもいいのだろうか?
自分の本当の容姿を大好きな人たちに晒すだけでも心臓が止まりそうな私に
彼は容赦なかった・・
「どうしてあんなことしたの?」
< 49 / 154 >

この作品をシェア

pagetop