淫らな月
泣く私に美桜ちゃんは胸に抱いて頭を大丈夫だよと撫でてくれる
いい匂いがする・・香水ではないいい匂い・・
石鹸のようなの匂いに花の匂いが混じったような美桜ちゃんの匂い・・
温かく・・愛情を感じる・・
少し落ち着いたのにまた彼が私に嫌な質問をする
「ところで満月の夜は体が熱くなるだけ?」
どうしてそんなこと聞くの?そう思ったのは私だけじゃなく
「セイくん・・どうしてそんなこと聞くの?エッチなこと想像してるんでしょ」
美桜ちゃんが彼を睨む
「え、エッチなこと?
失礼なこと言わないでよ美桜・・
重要なことだから聞いてるの」
彼が怒ってる・・
私は俯いて
「体の中が疼くような気がして・・し、したくなる」
顔がかあっと熱くなるのがわかる・・
それなのに彼は平気な顔で
「疼いてしたくなる・・か・・それはいつものこと?」
「いつも?」私は聞かれていることが理解できないで質問を繰り返した・・
「いつも・・男とセックスしたくなるかということ」
私は何でこんなことを聞かれないといけないのか泣きそうになった・・
「セイくん・・なんてこと聞くの?」
エッチなのにも程があるおやじだよセクハラおやじと美桜ちゃんは怒ってる
「美桜・・何度も言わさないで・・必要だから聞いてるの」
彼が眉間に皺を寄せて美桜ちゃんを咎める・・
「い、いつもは・・そんなことないよ・・満月の夜だけだよ、そんな私・・
エッチじゃないし・・」
セックスなんて好きじゃないよ・・好きな人としたいだけ
それなのに・・こんな恥ずかしいこと言わされないといけないんだ・・
意地悪・・また涙が出る・・
「そうだよ、梅香ちゃんはエッチじゃあないよ・・セイくんのバカ」
「バカとはなんだよ・・美桜」
「添島・・狼族って満月の夜はそんなにしたくなるものなのか?」


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