淫らな月
誠一・・お前の母親はお前も知ってるとおり
お前が7歳の時に死んだ・・
お前が私の子供か・・恋人との子供か悩んでいたらしい
だんだんお前の母親は精神的におかしくなっていた・・
一か月に一度会うから分かったのかもしれない・・
しかし私にはどうしてやることも出来なかった・・
理由は当時は分からなかったからだ・・
亡くなった後に知った・・
悩んで食事ものどを通らなくなっていたそうだ・・
風邪をこじらせてあっけなく死んでしまった・・
死んでしまった後に理由を聞かされ、
気づいてやれなかったこと後悔したよ
もし恋人が子供を引き取りたい・・
誠一が彼のほうに行きたいといってもいいように
狼族の子供たち・・今育てられている子供・・
親に育てられてない子供・・
広く探して優秀な子に族長を任せてもいいんではないかと思い始めた
そして赤い髪の子が施設にいるということを聞いた
情報はそれだけだった・・
私は会いに行ったよ・・その子に・・
本当に綺麗な子だった・・
色が白く・・赤い髪・・残念ながら狼族ではないと思った
たぶん彼女は外国の・・血が入った子だと思った
でもそんなことは私にはどうでもよかった・・
一目で彼女に心を奪われてしまった・・
20も下の子に・・親子ほども違う純粋な子・・
私は彼女を施設から引き取った・・子供としてではなく妻にするため
誠一・・お前の母親が死んだのは梅香の母親・・
紅(くれない)のせいではないんだ・・
私は紅を愛した・・初めての恋だった・・37にして初めての
< 75 / 154 >

この作品をシェア

pagetop