淫らな月
私は彼女を愛しすぎたのかもしれない・・
親子ほど違う私を男として愛せないことも分からなかった
私は彼女の処女を奪うようにして抱いた・・
彼女ほど美しい子が施設にいて性的にいたずらされてないなんて
奇跡だと思った・・神に感謝したよ・・
彼女の美しいが赤い髪・・
日本人ではない容姿が敬遠されたのだろうと思った
何年か子供を探すことはやっていたよ
でも施設で育った子たちはやはり気性が荒く問題を起こした
みんなどこかへ行ってしまった
きちんと教育しようと厳しかったからね
残った子たち・・諒と修平だよ
彼ら二人と比べてもお前が一番優秀だった・・
お前の母親の恋人は何も言ってこなかった・・
そして一族の会議でもお前を次期族長にしようと決まった」
そこまで聞いてお兄さんが
「でも・・俺は狼族じゃない」
お父さんは優しく笑って
「もうそんな時代じゃないんだよ・・誠一・・
長い間に狼族の血以外も混ざっている・・
もしお前が狼族の血を気にするなら・・
狼族の女と子供を作ればいい・・小夜のような
彼女はお前の事、梅香の事を考え、私に現状を訴えてきた・・
自分はここにはいられないかもしれないと言いながら・・
紅とお前の事は知ってたよ・・
お前は紅が自分を愛してくれなかったと思っているみたいだが
紅はお前の事を愛していた・・
私は安心していた・・お前たちは10も違う・・
紅を毎晩のように抱き愛し、子供までいるのに愛し合うなんて
思ってもみなかった・・
私に用事があってこの屋敷に来て紅を見て・・
好きになったんだろう?たびたび私の留守に来ては
紅の話し相手をしていたんだろう・・






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