淫らな月
「セイと似た青を生むの?私・・」
涙ぐむ私に
「なんか気のせいかなあ・・
梅香が悲しそうな気がするのは
僕に似た子を生むのが嫌なの?
それとも青の生まれ変わりを生むのが嫌なの?どっちなの」と
ご機嫌斜めになっていた・・
やばいさっきまで甘甘だったのに
意地悪になってきている・・
「嫌なわけじゃないけど少し複雑なだけ・・
だって青は私にとっては猫だもの・・」
彼にも青にも当たり障りのないことを言ってみた・・
「そうだよな・・」
と納得したみたい・・よかった・・
ご機嫌損ねると意地悪になるから
「みゃ~」ともう一人・・一匹も・・
「ところで青?桜も生まれ変わるの?」
しばらくしてお父さんが
「桜が生まれ変わらないと
私が生まれ変わる意味がない・・
私は人間で彼女と添い遂げるために
長いあいだ生まれ変わりを繰り返しているんだ
今度こそお前たち・・
力のある協力者たちを得て
人間に生まれ変わり・・桜花と愛し合うのだ
以前は短かったからなあ・・
一回きりじゃあ満足できなかった、そうだ」
やけにお父さんの最後のそうだが大きかった気がする
そこ?心残りなのは・・
一回きりだったから?
なんか彼と中途半端に終わらせた私を探してた彼とダブル・・
性格も似てるのかも・・
これが家に二人もいるの・・彼を見た
私の視線に気づいて怪訝そうな顔をした・・
やばい・・私は気をそらそうと青に聞く
「桜・・桜花の生まれ変わりはどこに生まれると思ってるの?」
青はよく聞いたというようにミヤ~と鳴いた
「み・・みおですか?青様」
うんと言うように頷いた
「みおさんが生むと思う」
「美桜ちゃんが?」私は大きな声を出した
「あれは桜花にそっくりだ・・
桜花の方が可愛くて…
あんなバカではなかったけど・・だそうだ」
またそうだが大きい・・
バカって美桜ちゃんかわいそう
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