淫らな月
「あっ…セイ・・
美桜ちゃんと大地くんを呼んでいい?
青に会いたがってたでしょ・・」
「そうだね・・ご家族に聞いてみて・・
二人がお邪魔していいかどうか?
青は外に出さないほうがいいから」
うん・・聞いてみる・・
なんかかっこいいセイ
「お父さん、青・・美桜ちゃんと大地くんが
青に会いたいって言うんだけど
ここに呼んでいい?」
お父さんは青を見る・・青は頷く・・
偉そうに
「梅香・・呼んでいいよ」
私は美桜ちゃんに連絡した・・
近くで待ってたらしく連絡してからすぐに来た・・
美桜ちゃんが泣きながら
「お邪魔して済みません・・
青・・元気だった?」
と大地くんと一緒に和室に入ってきた
「梅香ちゃん・・大丈夫?」と
座っている私の横に座って心配そうに聞く
大地くんは彼の横に座り
私の家族みんなの方に体を向けながら
「お邪魔します」と言った・・
真面目な彼らしい挨拶・・微笑ましい
青はフラフラを歩いてきて美桜ちゃんの膝の上に乗った
頭を美桜ちゃんの胸にスリスリしている
なんかいやらしい・・
私の視線に気がついたのか
目を少し開けてにやっと笑った・・
美桜ちゃんは青を少しもいやらしいと思わず
体を愛おしそうに撫でている・・
こういうところがバカと言われるのかな
彼女は純粋だから人の企みとか思惑とか気づかないんだろうな
美桜ちゃんを私がもしアメリカに行ったら
大地くんだけで守れるんだろうか?
彼と離れたくない・・
どうすればいいだろう・・
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