ある冬の日



やっと前のクラスの列が進んで、私のクラスの列もそれに続いて動き始めた。



クラスのみんなは女の子も男子もまだざわざわとしていて、近くにいる子同士でこそこそ話している。



列の1番後ろにいる私の後ろには次のクラスの人たちがいて、その気迫がちょっと怖い。



しばらくして体育館が近づいて来ると、ざわざわ喋っていたみんなもだんだんと静かになってきた。



そして体育館の入り口から3年生全部で6クラスの人数の人たちがぞろぞろとクラスごとに体育館の中に入る。



3-1組から順番に入るから、私のクラスは4番目に入場した。



体育館は広くて天井が高いからなのか、中に入るといつも解放感な気分になる。



さっきの4時間目の体育の授業のときもそうだった。



だけど体育館には暖房器具が1つも無い。



私は入り口付近で一瞬体育館全体を見渡した。



入り口以外の全部の窓やドアは一応閉めきっているみたいだけど、寒さは一向に和らがないし、むしろ寒さが増したような気がした。



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