ある冬の日



順番が終わり、席に着く。



あともう少しで学年全員の卒業証書の練習が一通り終わる。



きっと最後の6組の人たちはやっと自分たちの番だって思ってるんだろうな。



そして最初の1組の人たちは長いなまだ終わらないのかって思っている気がする。



やっぱり相当時間使うね、卒業証書授与、人数が人数なだけに。



しかも単純なことの連続だから余計時間が長く感じる。



なんだか6組のいちばん最後の人に今どんな気持ちなのか聞いてみたい気分。



そんなこと私には絶対出来ないんだけど。



6組のいちばん最後の人が卒業証書を受け取った。



ふりをする。



そして舞台から下りてくる。



はー。やっと終わった。



その人が席に着いて卒業証書授与の練習は終わった。



でもこれだけの時間を使ったはずなのに、いまだに授業終了を知らせるチャイムは鳴らない。



一体なぜ?



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