ある冬の日



教室に着いた。



みんな廊下歩いてるときから騒がしくて、ちょっとは落ち着いたらって思う。



教室に着くとみんな帰りのHRの時間になるまでに、リラックスムードでガヤガヤ騒ぎながら帰る支度をし始める。



みんなは喋りながらだから遅いけど、わたしはさっさと支度終わらせて、またケータイをいじる。



時間になるまでは担任のさとちゃん教室に来ないし、わたしが堂々とケータイ触ってても誰もなにも言ってこないから、校則違反でも構わずわたしはいつもこうしてる。



あ!ヒロからだ。



ケータイをいじってたら早速ヒロからさっきわたしが送ったメールの返信がきた。



『サンキュー!いちごのおかげで今日の部活頑張れるよ◎』



最後の“◎”に深い意味はないと思うんだけど、ヒロってときどき絵文字とか顔文字、記号の使い方間違ってるっていうか、なんかわたしとは感覚が違う気がするんだよね。



でもきっとそれはまだわたしが中学生だから、高校生のヒロより視野が狭いだけだと思う。



あー、早く高校生になりたい。



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