ある冬の日



あたしはそんな柴原先生のことがすき。



きっかけは忘れちゃったけど、気づいたら先生のこと意識してた。



部活のとき、体育館はバレー部だけになる。



体育館を前後に分けて男子女子が使う。



そのときはいつも柴原先生に会えた、というか姿を見ることが出来たのに、部活を引退してからは全然先生の姿見てない。



先生もあたしも学校に来てるのに、一度もすれ違わないなんて、なんか学校って不思議なところだな。



先日、そんな柴原先生と彼女さんの2ショット写真を見たという後輩から



『彼女さんすんごい美人でしたッ!髪超長くて色白で、まさに先生とお似合いカップルって感じでしたッ!』



というメールが送られて来た。



別に対抗心とかそういうのじゃないけど、このときあたしは髪を伸ばそうと思った。



中学生って意外に単純なんだ。



……うん。単純、なんだよね。



「おーい、席に着けー。朝のHR始めるぞー」



朝のHRの時間になって担任のさとちゃんが教室にやってきた。



< 14 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop