ある冬の日
あたしはそんな柴原先生のことがすき。
きっかけは忘れちゃったけど、気づいたら先生のこと意識してた。
部活のとき、体育館はバレー部だけになる。
体育館を前後に分けて男子女子が使う。
そのときはいつも柴原先生に会えた、というか姿を見ることが出来たのに、部活を引退してからは全然先生の姿見てない。
先生もあたしも学校に来てるのに、一度もすれ違わないなんて、なんか学校って不思議なところだな。
先日、そんな柴原先生と彼女さんの2ショット写真を見たという後輩から
『彼女さんすんごい美人でしたッ!髪超長くて色白で、まさに先生とお似合いカップルって感じでしたッ!』
というメールが送られて来た。
別に対抗心とかそういうのじゃないけど、このときあたしは髪を伸ばそうと思った。
中学生って意外に単純なんだ。
……うん。単純、なんだよね。
「おーい、席に着けー。朝のHR始めるぞー」
朝のHRの時間になって担任のさとちゃんが教室にやってきた。