ある冬の日



チャイムが鳴った。



結局、あっという間に最終下校時間になってしまった。



でもプランはなんとか最終調整の段階まで持っていく事ができたからとりあえずこれで一安心だ。



その後、後輩たちとわかれて俺と梨華は2人で一緒に帰ることになった。



今日の話し合い、梨華が居てなんか調子狂ったな。



でもこれはチャンスかもしれない。2人きりになった今、別れを切り出せる……。



梨華は自転車通学で俺は徒歩通学。下駄箱を出て、2人で梨華の自転車が置いてある所まで歩く。日も落ちて、辺りはすっかり暗くなっていた。



「生徒会の子たち、みんないい子だね」



「……おう」



「彰斗いつもああやってみんなの為に頑張ってるんだね」



「……え、あ、うん」



「ねぇちょっと聞いてんの?」



梨華がキレた感じで言った。



悪い、全然聞いてなかった。



「あ、うんそうだね」



とりあえずごまかす。



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