ある冬の日



その至近距離で男子たちの後ろを歩いてると、



男子ってこんなに背高かったっけ。てかいつの間にこんなに背高くなったんだろ。



単純にそう思った。



『成長期、恐るべし』だなこりゃ。



てか廊下寒い。早く暖かい教室の中入りたい。



「そういえばさっき手紙にも書いたけど、あたし今日帰り授業でわからなかったところ先生たちに教えてもらいに行くからさ、梨華先に帰ってていいよ」



寒さでぶるぶる震えてるウチに千尋が言った。



「うん、わかった。う~、寒っ」



「梨華これあげる」



そう言って千尋がスカートのポケットから何か取り出した。



「わ~!カイロ?いいのこんなの貰っちゃって~!?」



「うん。まだ余分にもってきてるからいいよ。ってそれあたしの使い捨てだけど」



「ううん超嬉しい!暖か~い!ありがと~」



千尋はマジで神様だと思った、うん、マジで。



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