ある冬の日



もう1度千尋たちの方を見た。



あれ!?紗奈ちゃんがいない。



今度は紗奈ちゃんの席を見た。



紗奈ちゃんはまたいつもの様に読書をしてた。



うそ、マジか。



ウチがいろんな妄想してた間に事はすっかり終わってた。



「いよいしょ。あー腹減ったな。まだ3時間目か」



まだ3時間目の授業の始まりを知らせるチャイムが鳴ってないのにさとちゃんが教室に現れた。



しかもチャイムが鳴るまであと5分はある。



さとちゃんは担任専用の机の椅子に座った。



教室の中はみんなの会話や笑い声が飛び交ってる。



3時間目の授業は国語。さとちゃんが教科担任。てかほんとの担任もさとちゃんだけど。



さとちゃんはいつも授業開始のけっこう前から教室にやって来る。



他の教科担任はみんなチャイムと共にやって来るのに。



< 33 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop