ある冬の日



その瞬間洗濯機から洗濯が終わったことを知らせる音が鳴った。



うちはぐっすり眠るママに『おやすみ』と心の中で言うと、静かに寝室の扉を閉めて洗濯機まで向かう。



そしていつものように洗濯物を干し終わると、やっとうちの朝が終わる。



時刻は午前9時過ぎ。



学校のみんなは1時間目の授業中かな。



今日の1時間目ってなんだっけ。



なんて思ってたらリビングにある自宅の電話が鳴った。



たぶん学校からの電話だと思う。



しかも電話をかけてきたのは絶対担任のさとちゃん。



うちが朝から学校に居ない日は決まってかかってくるんだよね、マジ迷惑。



電話出ないとこっと。



未だリビング全体に鳴り響く電話の呼び出し音は、なんか電話が叫んでるみたいでちょっと不気味。



あ、止まった。



あれほど不気味だったのに、電話が鳴り止むとほんの少しだけ切なくなるのはなぜ?



ま、いいや。



メイクしよっと。



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