煌く夜に
閑静な住宅街の真ん中に高く聳え立つ高級マンション。
私たち専用のガレージに大きなバイクを止めた大和は玄関まで来るとカードをさした。
ウィーンという機械音を立てながら開く自動ドアを抜け、エレベーターに乗り込み最上階のボタンを押した。
「ごめんね、大和。学校抜け出させちゃって…」
「…気にすんな。あんなん行っても行かなくても変わりねぇよ」
そう言って私の頭をくしゃっと撫でたのは青色の髪をした、俗に言う“不良”。
耳には複数のピアス、
乱れた服装、
輝く髪の毛、
誰もが振り向く美形。
これが、私の兄、
神崎 大和。