赤い月 参

「助けを求められたら、全力で助ける。
道を踏み外したら、全力で殴って目ぇ覚まさせる。
お友達って、そーゆーモンでショ?
少年ジャンプ的に?」


(…
ぅわぁ…
友情語りやがったよ…)


サム死にしそう。

言った本人が一番やっちまった感に苛まれているようで、赤い頭を弄るフリをしながら、必死で顔を隠している。

大吾は項垂れたまま、笑いを堪えた。

カッコつけさせて。

堪えたのは、涙じゃなくて笑いだから。

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