赤い月 参
「『もう最後だろーし、デコチューくらいイイか』とか思ったろ。
甘ェよ。
あんまナメんな。」
ようやく唇を離した景時が、戸惑いに瞳を揺らすうさぎを睨みつけ、低い声で言った。
「俺はうさぎと離れる気なんかねぇから。
うさぎが俺から逃げたいなら、やってみれば?
ムダだろーケド。
ドコまでも追いかけて、捕まえてやるよ。
ソレがイヤなら殺して行け。」
彼は怒っていた。
逃げろとか、バカなの?
てかうさぎが理由もなく大量殺人したとか、俺が信じると思ってンの?
本気でバカなの?
こんなに惚れてンのに、まだわかんねーかな。
「とにかく!!
次そーゆーコト言ったら、こんなモンじゃすまねーから!!
もっとスっゲぇ…
スゲ‥‥‥」
スゲぇ‥‥‥‥‥ナニ?