赤い月 参
残った男たちが祥子に群がった。
なんで?!
「ちょ…
俺がいりゃ十分だろ?!
俺がいりゃそれだけでイイって、言ったじゃねーか!!」
ヒャーハハハハハハハハハハ!!!
血を吐くような大吾の叫びを、狂った哄笑がかき消した。
「同じモノ見て、同じコト感じて、笑おうゼ?
俺たちゃ、兄弟みてぇだったじゃねぇか!!
キレイなモノをブっ壊す喜びを、教えてやるよぉぉぉ!!」
「やめろっっ!!
やめてくれぇぇぇぇぇ!!!」
下卑た笑い声。
引き裂かれる祥子の制服。
でも祥子の悲鳴は聞こえない。
こんな時にまで強がってンの?
泣けよ。
不甲斐ない俺を責めろよ。
ナンダ?
コレ。
コンナハズジャ…
オレハマモリタカッタノニ…
オレハ…
…
…
…
コワレ…