1%の出逢い
 住宅街の中に風情ある建物、京風庭園のあるお店の前にタクシーは止まった。

「ここ?なんか高そうじゃん」

「いいの!いこ」

 遥は先に入っていった。

「お嬢さま、お待ちしておりました」

 遥は慌てた。

「シィ〜!槇村さん、今日はお嬢さまって言わないで友達いるから。あと、父には絶対に内緒にしてください」

「はい、かしこまりました」

 キョロキョロしながら純一が入ってきた。

「お客さま、お料理は承りましたのでお席にご案内致します」

 奥のお座敷に案内された。

「遥、ここって日本料理の店じゃん」

「そうだけど、何か?」

 純一はなぜか固まっていた。

「失礼します」

「先にお飲物をお持ちしました」

 純一は飲み物を見て不思議そうにしてる。お茶や日本酒が出てくると思っていた。

「なに、これ?」

「純のがブラックベルベルト!黒ビールとシャンパンだょ。私のはロコガール!フルーツのカクテル」

「ふぅ〜ん。こんな料亭にカクテルあるなんて珍しいね」

 遥はグラスを持ち上げた。
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