1%の出逢い
「いらっしゃいませ。2名様ですね?」

「予約入れといった黒澤です」

 遥は驚いた。

(予約って何?初めっから来るつもりだったの?)

 またまた怒りがこみあげてきた。

「お席をご案内します」

 遥は蓮のあとをうつむきながら歩いた。

 席に案内されて座った。

「あれ?遥ちゃんどうしたの?」

(とぼけるなぁ〜!)

 しばらく無言が続いた。

(落ち着かないと!)

 数分たった。

「予約って?」

「あっ!予約?お客さんと来る予定だったんだ」

(あくまでとぼける気?)

 遥はずっと蓮をにらみつづけた。

「遥ちゃん、笑ってた方が可愛いって」

 メニューを見ながら笑ってる蓮がいた。

 遥はあきれて一緒にメニューを選んだ。

 食事をしながら遥は蓮の仕事や趣味の話を楽しく聞いていた。

「蓮さんて仕事何してるの?」

「俺、自分で会社作ってメンテの仕事してるんだぁ。ちっちゃな会社だから帰ってきてからも事務仕事してる。蓮でいいよっ」

「そうなんだ。大変ですね。夜、遊びに行ったりできないですね」

 蓮は思わずむせた。

 遥はあわててコップとタオルを差し出した。その水を一気に飲みほした。

「ありがとう。毎日、遅くまで仕事してるわけじゃないょ」

(またとぼけるの?)

 遥は友達から夜遊びしてることを聞いていた。

 遥はにやついた。

「知ってますよ。仕事はいそがしいみたいだけど飲み会やクラブの方がすっごいいそがしいんですよね?」

 蓮はお腹に手をやり笑った。

「なんだ!知ってるんだぁ。でも、俺は彼女いないから遊びにいってるだけだょ。いたらすごい大切にするし」

 一気に和んだ雰囲気になった。

 その後2時間ぐらいたち2人はお店をでた。

 蓮は時計を見た。

 夜の10時を少しすぎたぐらいになっていた。
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